「GDC 2013」にて任天堂から発表された「Unity for Wii U」と「Nintendo Web Framework」。Unityへの対応やWeb技術を応用してWii U向けソフト開発が出来るようになり、開発の敷居が下がったことや、そのビジネスモデルも業界水準とされていることなど、任天堂が本腰を入れてモバイルデベロッパー誘致を進めている事を感じられました。


加えて、2013年3月期の通期決算説明会において、電子マネー「Suica」による決済機能も将来的に導入予定であることが発表されました。開発が容易になること、決済が手軽になることで、『ニンテンドーeショップ』を通じて任天堂のデジタルビジネスがこれまで以上に拡大することを予感させます。

パッケージソフト販売を見ると、特に海外を中心として大型タイトルへの寡占が進みつつあり、中堅以下のソフトはますます売れにくく採算化が難しくなっています。

実験的なソフトや新規タイトルはメーカーも市場へ投入しづらくなっていますし、ユーザー側も、フルプライスを支払うなら著名タイトルを選ぶ傾向にあります。

そうした中で、今後新規や実験的なソフトの受け皿になっていくのがデジタルストアで、任天堂で言えば「ニンテンドーeショップ」がその役割を果たします。

ニンテンドー3DS向けのタイトルを見ると、パッケージ版では任天堂から新規タイトルはほぼ発売されていないのに対し、ダウンドーロソフトでは例えば『引ク押ス』や『ザ・ローリング・ウエスタン』、『いきものづくり クリエイトーイ』などが新たに生まれ、続編もリリースされているなど独自の市場を築きはじめています。

iOS/Androidアプリからの移植も容易だという仕組み、「Unity」や「NWF」がWii Uでは準備されていることで、より多くのデベロッパーが参入することが予想されますし、実際GDCで発表した後に数百件規模の開発会社や個人開発者から問い合わせがあったといいます。

現状Wii U eショップは、ダウンロード専売タイトルの品揃えはまだまだ不足しており、Wii Uの普及速度の鈍さも相まって今後どう動いていくのかは未知数です。ただ海外では既に幾つか他モバイルデバイスとのマルチプラットフォームタイトルが出てきていますし、移植タイトルも動きが出てきはじめました。ゲームに止まらない実用アプリの動きにも期待したいところ。

開発費高騰などでパッケージソフト販売が苦しくなってくる中で、デジタルビジネスに力を入れていくのは自然な成り行きかもしれませんが、開発環境も整備され、決済も容易になるWii Uでeショップがどのような成長を見せるのか注目されます。

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