23日に行われたイギリスの欧州連合(EU)離脱・残留を巡る国民投票は、最終的には残留派が上回るとの予想(期待)を覆して離脱派が51.9%を獲得しEU離脱が決定しました。株式市場や為替も大きく反応し、キャメロン首相も辞意を表明。世界に動揺が広がっています。ここから数年かけてイギリスはEU離脱に向けた準備を進めていくわけですが、ゲーム業界にはどのような影響があるでしょうか。

イギリスのビデオゲームを含むインタラクティブ・エンターテインメント業界団体「Ukie(UK Interactive Entertainment Association)」は、デベロッパーやパブリッシャー、小売、大学を含む会員からの事前投票により、EU残留を支持してきました。

Ukieの代表である Jo Twist 氏は、今後のビジネスへの影響を懸念。

「今回の決定と先が見えない政治情勢は、我々のビジネスにも影響をおよぼすでしょう。しかしこの業界は、既に世界的な成功を収めている分野であり、デジタル・エコノミーの主要輸出国であることを忘れてはなりません。Ukieは可能な限り最高のビジネス環境を維持するために政府と協力し、事態の動向を注視しながら、メンバーへのアドバイスも行っていきます」

また別の業界団体TIGA(UKゲーム業界の非営利団体)は、ビデオゲーム産業の人やお金の動きが混乱しないよう政府に呼びかけていくとしています。

「UKビデオゲーム業界は非常に技術のある分野で、約1万1000人の開発スタッフを含め技術者3万人以上の雇用を生み出しています。GDPに11億ポンド貢献する産業です(イギリスのGDPは約1兆8000億ポンド)」

一方で、『スナイパーエリート』シリーズなどを手がける、オックスフォードを拠点とするデベロッパーRebellionは、UKゲーム業界は外需型の産業であるとして、いくらか楽観視。ポンド安は輸出企業にとっては有利に働きます。

「UKのビデオゲーム開発部門は、世界中でコンテンツを販売する輸出主導の分野です。非常に優れた労働力があるし、クリエイティブで開発者の人口も伸び続けている。そして30年続いた成功の遺産があります。不確実な状況はビジネスにおいて歓迎できるものではないけれど、UKビデオゲーム業界はこれからも力強く、柔軟に変化に対応し、また競争力を維持し続けるでしょう」

EU離脱に向けた本格的な交渉はまだこれからで、落ち着くには時間がかかります。イギリスとしては離脱の影響を最小限に抑えたいし、EU側としては後に続く国が出ないよう、またEUに懐疑的な論調を鎮めるために強い姿勢で臨むとしています。

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