スクウェア・エニックスの2013年3月期第2四半期業績、家庭用ゲーム向けは計画を下回りPC・スマホ関連も利益率低下で純損失54.8億円


 

スクウェア・エニックスHDは6日、2013年3月期第2四半期の業績を発表しました。4-9月期の連結業績は売上高が610.5億円(前年同期比6.2%増)、営業損失52.4億円、経常損失62.6億円、純損失54.8億円でした。


ゲームを中心とするデジタルエンタテイメント事業の売上高は307.4億円。前年同期比4.3%増となりましたが、3DS『テリーのワンダーランド3D』が好調だった以外は家庭用ゲーム機用ソフトにおいて計画を下回り、またPC・スマホ向けのブラウザゲームやソーシャルコンテンツも開発期間の長期化や開発費の発生が先行する傾向が強まって利益率が悪化。結果、営業損失20.8億円となっています。

なにかと槍玉に挙げられがちなWii『ドラクエ10』ですが、スクエニは「課金登録者数は順調に伸長していると発表」。出荷本数は70万本を突破し、有料プレーヤーも40万人を超えている事が発表されました。

また、「戦国IXA(イクサ)」や「ファイナルファンタジーブリゲイド」等も引き続き順調に推移し、増収基調を維持しているとのこと。

他事業ではアミューズメント事業も不振で、全体では54億円を超える純損失となりました。

スクエニの2012年4-9月の家庭用ゲーム機向け主要発売タイトルは以下の通りとなっています。括弧内は今期の出荷本数。

360/PS3/PC『スリーピングドッグス』(151万本)
3DS『テリーのワンダーランド3D』(90万本)
Wii『ドラゴンクエストX』(70万本)
3DS『キングダムハーツ3D』(65万本)
3DS『シアトリズム ファイナルファンタジー』(15万本)
3DS『HEROS OF RUIN』(13万本)
PSP『ファイナルファンタジーIII』(8万本)

シアトリズムとキングダムハーツは日本では昨期の発売ですが、欧米では7月に発売されています。『スリーピングドッグス』は新規IPながらミリオン突破。ただ海外チャートではかなり健闘しているように見えたので、もう少し伸びていている印象でした。今後はDLCを順次投入し、売上に繋げたい考えです。3DS勢も弱めでした。

10月以降のタイトルは、既に発売されている3DS『ブレイブリーデフォルト』をはじめとして、『Call of Duty: Black Ops 2』(字幕版/吹き替え版)『Hitman: Absolution』『Tomb Raider』『ドラゴンクエストVII』などが控えています。

決算資料ではデジタルエンタテインメント事業の売上高内訳の推移グラフが掲載されていますが、上半期分というのを考慮しても家庭用ゲームがかなり減少しているのがわかります。一方で『ドラクエ10』が加算されたMMO分野は既に前期並の売上に。家庭用は年末商戦や2月の『ドラクエ7』等で取り戻したいところです。

スクエニは通期目標を売上高1,500億円、営業利益75億円、経常利益65億円、純利益35億円と発表。10月30日に修正した数字を据え置いています。

ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち / スクウェア・エニックス
ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち
メーカー: スクウェア・エニックス
発売日: 2013年2月7日

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