白 (単行本)
原 研哉 (著)
出版社:中央公論新社

「デザインのデザイン」に続いて読んだ、グラフィックデザイナー原研哉さんの本です。自身のデザイン活動のコンセプトの一環として機能し始めていると言う「白」に対しての考え方が綴られている1冊。前の本は「デザイン」に対しての気づきだったけれど、今回は「白」に対しての気づき。

白があるのではない。白いと感じる感受性があるのだ。だから白を探してはいけない。白いと感じる感じ方を探るのだ。白いと感じる感受性を探ることによって、僕らは普通の白よりもう少し白い白に意識を通わせることが出来るようになる。そして日本の文化の中に、驚くべき多様さで織り込まれている白に気付くことができる。静けさや空白の言葉が分かるようになり、そこに潜在する意味を聞き分けられるようになる。白に気を通わせることで世界は光をまし陰翳の度を深めるのである。―第一章「白の発見」より

ページ数はそれほど多くないのだけれど、テーマが「白」に絞ってあって深いです。余白の「白」に関しての考え方だったり、空白の「白」に関しての考え方であったり、雪の「白」に関してだったり。白と黒の関係であったり第4章の推敲は、書をやっていた事もあってなるほどなあと、頷きながら読みました。墨で白を埋めていく中で、書いた文字だけではなく余白にもエネルギーが生まれるんですよね。

逆から読むと英訳がついていて面白いです。コストパフォーマンスを考えるとちょっと割高かなあとも思えるけれど、装丁も帯と表紙と本文とで違う「白」さがあり、こだわりが見られます。

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