4-2-3-1―サッカーを戦術から理解する (光文社新書 343)日本初”布陣の教科書”

と、帯に書いてある通り、サッカーのフォーメーションに関して書かれている書。教科書というには少々誇張が行き過ぎていると思うけれど、まあ新書だし。

現代サッカーは「サイドを制すものはゲームを制す」と言われている通り、サイド攻撃したらいいんだよ!サイドを支配したら良いんだよ!という勢いで本書も進んでいく。

目次:Amazon.co.jpより
サッカーは布陣でするものか、否か
番狂わせは、弱者の工夫なしには生まれない
4列表記の誕生
アリゴ・サッキの「プレッシングフットボール」
ブラジルがドイツワールドカップで負けた理由
攻撃サッカーのルーツ、オランダ
ファンタジスタは布陣を嫌う
サッカーは布陣でするもの、ではない?
そのとき、ジダンは後悔したか?
4-2-3-1か、3-4-1-2か
トルシエはなにがしたかったのか?
ヒディンクコリア
日本代表、空白の8年間
布陣が選手を育てる
敗戦からなにを学ぶべきか
ジャイアントキリング
負けるべくして負けたジーコジャパン
オシムが目指したサッカー

何処で数的有利を作り、攻撃の起点とするのか。と言うことを考えたとき、最近では渋滞しがちな中央のゾーンよりも、通りの良いサイドに人数を割く傾向がある。そして、そのサイドを制する事で、前への推進力が生まれ、効果的な組み立てが可能になっていく。つまり、シュートチャンスに結びつきやすくなる。

バイタルエリアへと上手くボールを運んでいければ、中央突破でも問題は無い。ただ、実力差が大きくなりがちな国際試合ならともかく、そこまで突出した人材というのが、戦力の拮抗した同一リーグの中ではなかなか見当たらない。

といった具合に、読み進めていくと、それは今のコンサドーレ札幌に足りないモノばかりが出てきます。耳が痛い。出来ていないんですよねー、組織だった攻撃が。ダヴィいってらっしゃいの馬鹿蹴りか、クライトンの鬼キープに頼った展開のみ。

SBがSMFを追い越す動きとか(そもそもオーバーラップが禁止気味だ)、SMFが中に切れ込んでシュートだとか、そういう類のは無くて。即興でやる場面は1試合に1回くらいはあるか無いかなのだけれど、個人の閃き任せなので、ピコーンしなければ単発で終わるし、周りの動きもぎこちない。

ただ、コンサもいつまでもヘタレてばかりじゃないと思うので、今後J1仕様に対応すべく、下部に居るときから上の戦いを見据えた育成が行われていくでしょう。

この1冊で十分とはいかないだろうけど、こういう見方もあるよとサイド攻撃の重要性を一般に示せたのではないかと思う。スタジアムで、メインやバックスタンド観戦をするときにはこういった局地戦も見てみると、サッカーの別の魅力が見えてくるだろう。

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